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    引用:2012年10月16日/Facebook【医療法人社団医献会 辻クリニック】

    水素が強力な抗酸化力によって「抗炎症/鎮痛効果」を示すことは多くの論文に発表されており、当院においても『変形性関節症』『慢性関節リウマチ』『外傷後後遺症』『五十肩』『変形性脊椎症』などに対し、水素注射が急速に痛みを取ることは幾度も経験している。

    その抗炎症/鎮痛のメカニズムは
    【活性酸素→NFκB↑→COX2↑→PGE2,PGI2↑→炎症】という炎症発動システムの大元である「活性酸素の除去」であり、これは現在主流となっている鎮痛治療である
    *ステロイド:NFκB抑制による効果と副作用
    *消炎鎮痛剤:COX抑制による効果と副作用
    とは大きくことなることを前回記載した。

    要約すれば、水素の抗炎症/鎮痛効果は「痛みの原因となるNFκBを抑制するが生理活性のNFκBは抑えない=副作用がない」ということである。

    この優れた効果は患者にとって望ましいことではあるが、変形性関節症などの加齢性疾患やリウマチ、外傷による関節破壊は『その場の痛み』も問題ではあるが『関節変形による機能障害』も大きな問題である。

    寿命の延長による高齢化社会を向えた日本において、関節障害は『内蔵は元気だが動けない=低いQOL』という状態を作り出すため、その回復を目的とした「人工関節手術」が選択される場合がほとんどである。

    昨今話題となった「iPS細胞」は加齢や外傷によって破壊された関節軟骨細胞を再生させる治療として整形外科分野では期待されている治療のひとつではあるが、これが医療現場として取り入れられるようになるにはまだまだ時間がかかるであろう。

    そこで今回の論文『一酸化窒素から発生したペルオキシナイトラライトを減少させることによって間接的に遺伝子発現を変化させ、水素分子は酸化ストレスから軟骨を保護する』は大変興味深いものである。

    関節軟骨の炎症と破壊に関わる活性酸素種は「ペルオキシナノライト」である。(正確には活性窒素)
    これによって先に記載した「炎症サイクル」が発動し、痛みとなることはご理解いただけると思う。

    もうひとつの問題は『関節軟骨の破壊』である。
    ペルオキシナノライトは、タンパク質に『ニトロ化』という変性を起こし、関節軟骨の変性につながる。

    ペルオキシナノライトを抑制できるということは、軟骨のニトロ化変性を抑制し、関節軟骨の変性を予防できることを証明している。

    ペルオキシナノライトによって変性する「軟骨構成タンパク:アグリカン、タイプⅡコラーゲン」の変性が水素負荷によって軽減したという。

    ここで面白いのが、水素の投与が
    *アグリカン、コラーゲンの遺伝子発現を回復させた
    *MMP3,13等「コラーゲン分解酵素遺伝子」の発現を低下させた
    という部分である。

    これは水素の作用が抗炎症/鎮痛作用にとどまらず『軟骨の破壊抑制と再生促進に作用する』ということである。

    現在当院でも「可動域を失ったリウマチ患者」に対し、2ヶ月にわたり関節注射を施しているが、
    1:初期:急速な鎮痛作用
    2:中期:関節腫脹、関節水貯留の軽減
    であり、その後
    3:可動域の回復
    をみとめつつある。

    この軟骨組織の再生に関しては半年〜1年という歳月の中でのMRI検査結果などを検証しようと思う。

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