ホーム    【Facebook】【酸化療法:過酸化水素療法】と【抗酸化療法:抗ヒドロキシラジカル療法】の作用機序の違い

引用:2013年1月28日/Facebook【医療法人社団医献会 辻クリニック】

活性酸素/フリーラジカルと聞くと「身体に悪いもの」「身体を錆びさせるもの」という悪いイメージが先行します。

しかし、活性酸素/フリーラジカルはすべて悪いものではなく、生体にとって重要な働きをしています。

図にあるように、
*一酸化窒素(NO):血管拡張作用
*過酸化水素(H2O2):殺菌、生理活性作用など
といった、生体には欠かせない作用があるのも事実です。

我々が単純に「抗酸化」と言わない理由は、治療は
*悪い作用を起こす活性酸素を除去する
*良い作用を起こす活性酸素は除去しない
という両面を達成する必要があるからです。

ガンや感染症治療、抗加齢治療の中に
*高濃度ビタミンC点滴療法
*オゾン点滴療法(血液クレンジング療法)
*過酸化水素点滴療法
というものがありますが、これは【酸化療法】と呼ばれるものです。

「酸化療法」と聞くと、一瞬「?」と思うかもしれませんが、これらの治療は、活性酸素のうち「過酸化水素」というものを体内に発生させ
*過酸化水素による直接的な抗がん作用、抗ウィルス作用
*自身の抗酸化酵素(SOD,カタラーゼ)の産生能活性化
をもたらす治療です。

水素による治療はその逆【抗酸化治療】と言えますが、これらと区別するためにあえて【抗ヒドロキシラジカル治療】と呼びます。

生体にとってヒドロキシラジカルはDNAや組織を酸化劣化させる最大/最強の活性酸素です。

この物質は、生体内で発生した「生理活性物質としての活性酸素:NO,スーパーオキシド,過酸化水素」から作られる悪玉の活性酸素です。

生理活性物質が過剰となると、生体内の化学反応(フェントン反応など)によってヒドロキシラジカルが作られ、これが生体にとって悪い作用をもたらすわけです。

重要なことは「生理活性に必要な過酸化水素は除去せず、悪玉のヒドロキシラジカルを除去する」ということです。

水素は過酸化水素には反応しないことが解っており、ヒドロキシラジカルは強力に除去するのです。

当院でもガンや感染症(インフルエンザなど)に対し「酸化療法:高濃度ビタミンC点滴」を行いますが、同時(時間差)に「抗酸化療法:過飽和水素水点滴」を行います。

高濃度のビタミンCは細胞内で大量の過酸化水素を発生させます。
がん細胞は過酸化水素を除去する「カタラーゼ」を持っていないため自滅しますが、正常な細胞(ミトコンドリア)はそれに対応するカタラーゼを大量に作り出し、除去できるため障害されません。

とはいえ、正常な細胞が過剰な過酸化水素による酸化ストレスと、それから発生するヒドロキシラジカルに犯されることは間違いありません。

その副作用(と呼べるほどの作用ではありませんが)を除去する目的で過飽和水素点滴による『ヒドロキシラジカルの除去治療』を行います。

生体における各種活性酸素/フリーラジカルの機能/作用が解明されるに従い、それらを利用した多くの治療が生まれてきたといってよいでしょう。

【酸化療法:過酸化水素療法】と「抗酸化療法:抗ヒドロキシラジカル療法】の作用機序の違いをご理解いただけたでしょうか。

医療法人社団医献会 辻クリニック (四谷/麹町)
生理学的には

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