ホーム    【Facebook】水素の新しい作用機序の見解

引用:2016年1月7日/Facebook【医療法人社団医献会 辻クリニック】

【日本医大太田教授の最新論文:水素の新しい作用機序の見解】

水素の作用を基礎医学的に始めて紐解いた太田先生が新しい論文を発表されました。
我々臨床医が現在のような臨床を進めるきっかけになったのも2007年の先生による基礎医学論文が発端です。
この論文を深く読み解き、その理論が人体においても同様であるかを各種検査/臨床データを通じて確認してゆくのも我々臨床医の役目であると考えています。

今回も素晴らしい基礎論文が発表されています。詳細は是非論文を読んでいただきたい。
大まかには以前よりもさらに『作用メカニズム』に食い込んでいます。

過去の数々のデータから、水素が安定的な物質であり、不安定度や活性度が小さいラジカルとは反応しないことは証明されていますが、実際の検査データにはそれらでは証明しにくい事例も沢山存在しました。
今回の論文はフリーラジカルと水素の反応ではなく、脂質ラジカル/過酸化脂質に対する影響に焦点を当てています。

我々の体は大まかには『水』『タンパク』『脂質』で構成され、これらが『細胞』と『組織』を作り『人体』となっています。
細胞と細胞は互いに連絡を取り合っていますが、その伝達には『脂質』が大きくかかわっています。

内外で発生する活性酸素が悪影響となる理由は『タンパクの酸化』『ヌクレオチドの酸化』に加え『脂質の酸化』です。
特に生体シグナルとなる脂質(不飽和脂肪酸)は『細胞膜』に多く存在し、細胞内外伝達に大きくかかわっており、その酸化は細胞内外伝達しいては遺伝子へのシグナル、加えて遺伝子発現とタンパク合成に大きな影響を与えます。

論文内には注目すべきケミカルメディエータの水素による変化が示されており、とくに炎症にかかわる物質については整形外科医/リウマチ医として大変興味深く注目しています。

現在、いくつかの大学病院と大規模な臨床試験をはじめていますが、このような基礎論文/基礎医学のおかげで、新しい臨床研究のアイディアが浮かぶことは大変すばらしいことです。
さらなる研究/論文を期待したいと思います。

医療法人社団医献会 辻クリニック
東京都千代田区麹町6-6-1長尾ビル8F(四ッ谷)
03-3221-2551
info@tsuji-c.jp

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